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株式会社ローカルフラッグ 濱田社長

1996年生まれ。京都府与謝野町出身。
2019年7月、関西学院大学在学中に、(株)ローカルフラッグを立ち上げ、京都府与謝野町を中心に、若者によるチャレンジ(起業・事業承継等)を促進して地域の雇用や地域課題解決につなげるべく挑戦中。


1. 起業したきっかけ

地域に足りないものは何なのかを考えたときにベンチャー企業がなく若い人が働きたいと思う会社が少ないんじゃないかと思い、自分で会社を作ることを決めました。

実は大学生のころから地方創生に興味があり、政治家のインターンに参加したり、全国の地方創生の優良事例などを視察していったのですが、そこで行政や政治ではなく民間が地域復興の主体になっていくはずだと感じて起業しようと思いました。


2.なぜ政治や行政では変えられないと感じたのか

大学1,2回生の時に政治家のインターンに行ったときに感じたのは、若くて優秀な議員の方は多いのですが、その人たちに何ができるかというとできることはそこまで大きくない。結局団体の長にならなければ変えられないと言っていました。議会の中で同多数派を形成していくかなどそのためには選挙活動頑張るなど本質的な活動をしていれば評価してもらえるような世界ではないんですよ。もちろん政治家になって変えられることもあると思うんですけど若いうちに変えられることはとても小さくなってしまう。それならばこの若い時間を使ってビジネスチャレンジすることのほうがより本質的な活動ができると考えました。


3.なぜ地域を良くしようと思ったのか

自分が生まれ育った町がどんどん衰退していくのを見ているのがつらかったんですよね。誰かが何かをやってくれるのを待つのではなく、自分で何とかしたかった。そういったことには積極的にチャレンジして自分の好きな町で長く楽しく住みたいと思っています。


4.就職ではなく、起業を選んだ理由

就活やインターンをしていて感じたのは真剣にしたいことがあるひとはとても少ない。

なんとなく頑張りますなど意気込みがふんわりしている。自分自身は明確な目標があり、自分のキャリアを考えたときにせっかくやりたことがあるなら20代のうちの膨大な時間を使って頑張ったほうが長い目で見たときに有利になるんじゃないかなと。

やりたいかどうかもわからないことにとりあえず頑張る程度でするよりもやりたいテーマを一生懸命やったほうが30代、40代の自分の市場価値も大きくなるはずだと思います。新卒一括採用も終わりを迎え、定年も終身雇用もなくなりつつある今、これからは人生100年時代なので自分のやりたいことをやっていくようなキャリアになっていくと思いますね。


5.会社のこだわり

地域にコミットして事業成長していくことを大切にしている。町に若い人の仕事を作ったり、町の課題を解決することを目的にして起業したためそこはぶれずにやっていきたいと思っています。例えば最初は地方に事業をしていたけど儲かり始めたら東京に行くなどはせず、地域に根差しながら成長していきたいです。


6. 起業した中で苦労した点

自分で会社を作って具体的に何をするのか。それこそ事業計画を作ったり、会社のビジョンや社名を決めたりなどは時間がかかりました。行政が運営している与謝野町のコワーキングスペースに応募したのですが議会で否決されたこともあります。議員の人には大学生は事業じゃなくて授業に行けなんてことも言われてしまった。ほかにも大変なことはありましたが、少しづつ前に進んでいるなとは感じます。


7.憧れの人

参考にしている人は何人か居ますね。何人か挙げるとすると岡山の西粟倉でA0っていう会社と森の学校を運営をされている牧さん。地域に根差してビジネスを立ち上げ続けていて、そこでまた新たなチャレンジをしておられるんですよ。自身も立ち上げ前に何度も視察に行かせていただき参考にさせていただきました。もう一人は面白法人カヤックの社長さんですね。ほぼゲームと広告の事業ではあるんですが、鎌倉のまちづくりに力を入れておられ、社長自ら街づくりにコミットされている。事業内容的には東京でやるほうが圧倒的にいいんですが、あえて鎌倉に拠点を置いてやっておられる。地域に根差しつつ会社は大きくして利益を出してその利益を町に再投資していくという流れができている。そういうのは大事だなと思います。


8.この先やりたいこと

まずは今行っている与謝野のホップを独自産業化して有効活用するということと牡蠣の問題を解決するということは変わらずやっていきたいです。ほかには与謝野は食材が豊富なのでより商品開発を進めたい。具体的には後継者がいない食品の会社を自分たちが事業承継して新規の事業立ち上げや新しい商品の開発などです。


9.起業を考えている人達へのアドバイス

ETIC(エティック)っていうNPO法人がやってるメイカーズユニバーシティというプログラムがあるんですが、これは起業したい学生はぜひ参加したほうがいいと思っています。これ自体はセミナーではなく、塾的なものなんですが学費も特にかからない。社会的なインパクトを出して事業をやっていきたい若者を年間60人ぐらい集めて、半年間メンターがついて、一年やったら終わりではなく4年前に参加したんですがいまだに何かしらのセミナーがあるぐらいつながりがある。最近もマルイの役員の人たちにプレゼンする機会がありました。世の中に何かしたい人を応援してくれるプログロムです。このプログラムは自分が何を目的に起業するのかどんなミッションをもってこれから取り組むのを考える機会になると思います。同世代で同じようにチャレンジしている人とつながれるいい機会にもなると思います。今は起業家育成プログラムが多くあるんですが、それぞれ良し悪しがある。もちろん色々行くのが一番いいんですが、メイカーズは先生がおらず、上の世代の経営者と同世代の起業を目指す人々が集まり、仲間が集まれば勝手に起業に向けて走り出していくような仕組みになっています。講座があるようでないんですよ。そういった空間が大事だと思います。やりたい人たちが集まってるため、早急にやらなければならないというような危機感や切磋琢磨感がある。


10.学生へのメッセージ

1つ目は起業を通じてやりたいことが何なのかを明確に見つけることです。起業は自分のやりたいことをするための一つの手段。2つ目はとりあえずいろんな人に会い、いろんな場所に行くことで場数を踏むことが大事だと思います。部屋にこもって計画書やノートに向かって何か書くことだけではできないことが多いので、人にアイデアを話したり、話を聞きに行ったり、現場を見に行くなど足を動かして何かつかんでくることが大切ではないかと思います。


*本インタビューは個人の見解を述べるものであり、現在の勤務先、また過去の勤務先の見解ではありません。

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